平成7年、「車椅子仕様の住宅改修」のご依頼がありました。
何か基準があるのではと、文献を探したのですが、見つからず困っていた時、あるすごい先生をご紹介していただき、運よく講演を聴くことができました。
そこで初めて、私は『バリアフリー』という言葉に出会いました。
講演会場では、先生に住宅の相談をされる方がみえ、その場に居合わせた私も一緒に聞かせていただきました。
そして、なんとその方のバリアフリー住宅を私が新築させていただくことになったのです。
その当時、バリアフリーの認知度は低く、バリアフリー仕様の商品は限られていました。
そのような中、先生の指導を仰ぐため、関係企業の方と先生のもとを幾度と訪れ、話し合いを重ねました!
そして、バリアフリー住宅の先駆けとなる家を完成させることができました!
完成見学会では、
建築・医療関係者も多くご来場いただき、その必要性を感じさせられた時期でもありました。
その後、多くの出会いと感動が生まれ、語り尽くせない程のバリアフリーの建築ドラマがありました。
22年経った今、私がバリアフリーについて思うことは、段差解消だけでなく『住環境すべてのバリアフリー』が大切だということです。
今後は、これまでの経験と実績を活かし、水回りの改善や断熱改修など更なる住環境のバリアフリーに取り組んでいきたいと思います。
人生100年時代、いかに楽しく快適に過ごすか、住宅が担う部分は本当に重要です。
たなか建築 田中吉博